65歳以上の方が利用できる助成制度&福祉サービス

2020.01.22

監修

荻窪病院 ソーシャルワーカー 谷内 智男 先生

65歳以上の方

血友病には関係しない疾患の治療で自己負担額が高額に

医療保険の高額療養費制度

高額療養費制度とは、同一月(1日から月末まで)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、あとで払い戻される制度です。自己負担限度額は所得によって異なります。
事前に「所得区分」が認定された「限度額適用認定証」を発行してもらうことで、医療機関の窓口での支払いが自己負担限度額までとなり、払い戻しのための申請が不要となることもあります。
問い合わせ先:ご加入の医療保険の窓口

「関節症状が悪化した」「老眼が進んだ」といった理由で自己注射が難しくなった

先天性血液凝固因子欠乏症等医療給付制度

先天性血液凝固因子欠乏症等医療給付制度では、申請により自己負担なく訪問看護サービス、訪問リハビリテーションを利用することができます。
まずは、主治医、看護師、ソーシャルワーカーにご相談ください。

介護保険の訪問看護サービスを利用

65歳以上で要介護(要支援)認定を受けている患者さんは、介護保険の訪問看護サービスを利用することができます。

※65歳以上の方が訪問看護を利用する場合は、国が指定するいくつかの疾病(血友病は含まれない)を除いて介護保険が優先されます。ただし、介護保険で医療サービス(訪問看護、訪問リハビリテーションなど)を利用した際の自己負担分は先天性血液凝固因子障害等治療研究事業から助成されます。

問い合わせ先:ご加入の医療保険の窓口

関節症状が悪化したため通院が難しくなった

先天性血液凝固因子欠乏症等医療給付制度

子65歳以上で要介護(要支援)認定を受けている患者さんは、介護保険の訪問看護サービスを利用することができます。

※65歳以上の方が訪問看護を利用する場合は、国が指定するいくつかの疾病(血友病は含まれない)を除いて介護保険が優先されます。ただし、介護保険で医療サービス(訪問看護、訪問リハビリテーションなど)を利用した際の自己負担分は先天性血液凝固因子障害等治療研究事業から助成されます。

問い合わせ先:ご加入の医療保険の窓口

頭蓋内出血の後遺症、あるいは関節症状の悪化のため食事や排せつ、入浴などでの支援が必要になった

介護保険の訪問介護や訪問看護のサービス

要介護(要支援)認定を受けている患者さんは、介護保険で訪問介護や訪問看護のサービスを利用できます。

※障害福祉サービスに等しい介護保険サービスがある場合は、基本的に介護保険サービスを優先して受けることになります。

問い合わせ先:お住まいの市区町村

身体障害者手帳のサービス(自立支援給付)

身体障害者手帳を取得していれば、申請により自立支援給付のうち介護給付としてヘルパー派遣や訪問看護のサービスを利用できます。
問い合わせ先:お住まいの市区町村

関節の動きや筋力を維持して転倒を予防するためリハビリテーション(リハビリ)を勧められたがリハビリ施設に通うことが難しい

介護保険

65歳以上で要介護(要支援)認定を受けている患者さんは、介護保険の訪問看護サービスを利用することができます。

※65歳以上の方が訪問リハビリテーションを利用する場合は、国が指定するいくつかの疾病(血友病は含まれない)を除いて介護保険が優先されます。ただし、介護保険で医療サービス(訪問看護、訪問リハビリテーションなど)を利用した際の自己負担分は先天性血液凝固因子障害等治療研究事業から助成されます。

問い合わせ先:お住まいの市区町村

先天性血液凝固因子欠乏症等医療給付制度

先天性血液凝固因子欠乏症等医療給付制度では、申請により自己負担なく訪問看護サービスを利用することができます。

頭蓋内出血の後遺症、あるいは関節症状の悪化のため歩行補助つえ、または車いすが必要に

身体障害者手帳のサービス(自立支援給付)

職業、その他日常生活の能率の向上を図ることを目的とした補装具を購入(修理)する場合、その費用のうち原則9割が支給されます(所得制限あり)。ただし、歩行補助つえ、車いすなど一部の補装具は介護保険による貸与が優先されます(身体状況に合わせるためオーダーメイドなどにより個別に作製する必要があると判断される場合を除く)。
問い合わせ先:お住まいの市区町村

介護保険

日常生活の能率の向上を図ることを目的とした補装具のレンタル費用の一部は介護保険から給付されます。
問い合わせ先:お住まいの市区町村

関節症状の悪化が原因で歩行が難しくなったため、自宅に手すりやスロープを設置したい/ドアを引き戸に改修したい

介護保険

要介護者・要支援者(以下、要介護者等)が実際に住んでいる住宅について比較的小規模の住宅改修を行う場合、申請によりその一定範囲の費用が介護保険から給付となります。手すりやスロープ、洋式便器への取り換え、ドアから引き戸への交換、滑り防止などが対象となります。
問い合わせ先:お住まいの市区町村

訪問看護や介護のサービスを利用しながら自宅で暮らしていたが、一人暮らしが厳しくなってきたため施設への入所を検討したい

介護保険サービスで利用できる公的な施設に入所

要介護の認定を受けた人を対象とした「特別養護老人ホーム(特養)」、リハビリを中心とした「介護老人保健施設(老健)」、長期入院して療養する「介護療養型医療施設(療養病床)」を利用できます。地域によっては待機者が多く入所が難しい場合があります。
問い合わせ先:お住まいの市区町村

民間の施設に入所

「介護付有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「グループホーム」などが選択肢となります。

B型肝炎またはC型肝炎、あるいはHIVの治療が新たに必要になった

先天性血液凝固因子障害等治療研究事業の医療費助成制度/ウイルス性肝炎の医療費助成制度

肝炎については、血友病とは関係ない場合は治療費の一部が自己負担となりますが、関係する場合には先天性血液凝固因子障害等治療研究事業で助成される可能性があります。また、ウイルス性肝炎の医療費助成制度を利用できる場合もあります。血液凝固因子製剤の投与に起因するHIV感染症の治療費については、先天性血液凝固因子障害等治療研究事業により自己負担額は0円となります。
まずは、主治医またはソーシャルワーカーにご相談ください。

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身体障害者手帳
視覚、聴覚または平衡機能、音声機能・言語機能またはそしゃく機能、肢体不自由、心臓・腎臓又は呼吸器の機能、膀胱又は直腸の機能、小腸の機能、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能、肝臓の機能に一定以上で永続する障害のある人を対象に交付されます。
障害の程度により1級から6級の等級が定められています。受けられる福祉サービスの内容は障害の部位や等級により異なります。
詳細は、お住まいの市区町村にお問い合わせください。
身体障害者手帳のサービス
身体障害者手帳により受けられるサービスには主に次のようなものがあります。
・自立支援医療(育成医療):18歳未満の方が対象
・自立支援医療(更生医療):18歳以上の方が対象
・重度障害者医療:身体障害者手帳1・2級の方が対象
・駐車禁止除外指定者標章の交付:歩行困難な方が対象
・補装具の交付・修理:すべての方が対象
・日常生活用具の給付・貸与:在宅で生活している方が対象
このほか、税の減免や公共交通機関・タクシーの割引・減免などを受けることができます。
それぞれのサービスにおいて事前の申請や手続き、内容が異なります。
詳細はお住まいの市区町村にお問い合わせください。