Question5
血友病性関節症にはどのような治療法がありますか?

2023.12.08

監修

敦賀医療センター リハビリテーション科医長 竹谷 英之 先生

血友病性関節症にはどのような治療法がありますか?

血友病性関節症の治療法には、保存的治療と整形外科的治療(手術)があります。
保存的治療では、普段行っている出血予防管理や出血時の止血製剤投与とともに、関節の痛みを抑える薬物療法や、リハビリテーションなどを組み合わせることで、症状の改善を目指します。なお、これらの保存的治療によって症状が改善しない場合には、整形外科的治療(手術)が検討されます(詳しくはこちら)。

血友病性関節症の治療法:保存的治療

普段行っている出血予防管理、出血時の止血製剤投与

普段から患者さん自身が行っている治療法です。血友病性関節症を防ぐための第一歩として、いつもの出血予防管理とともに、関節に違和感がある場合には、早めに止血製剤を投与してください。医師と相談し治療を見直すことも検討してください。

関節の痛みを抑える薬物療法

血友病性関節症が進行すると、関節破壊や骨の変形が起こり、強い痛みを伴うことから、関節が動かしにくくなります。そこで痛み止めの薬(消炎鎮痛剤)を使用して、痛みを和らげます。

リハビリテーション、装具・サポーターの装着

説明イラスト:リハビリテーション、装具・サポーターの装着

血友病性関節症が進行するにつれて、関節が動かしにくくなり(可動域制限)、筋力も低下していきます。
また、関節破壊や骨の変形によって、腕や脚の長さに左右差ができてしまい、動作がしにくくなることもあります。
これらの症状改善を目指して、リハビリテーションや、装具・サポーターの装着が行われます。

東京大学医科学研究所附属病院:血友病ハンドブック2018
https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/jointsurgery/pdf/imsut2018.pdf (外部サイトに移動し、PDFで開きます)

2022年8月1日現在の情報です

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