目次
- こんなとき利用できる! さまざまな助成制度&福祉サービス
20~64歳までの方 - 血友病には関係しない疾患の治療で自己負担額が高額に
- 関節症が進行したため仕事をセーブしたいが収入が心配
- 関節障害のため働けなくなったが、子どもの養育費が不安
- 会社員として働いていたが、関節の状態が悪化したため休職することに
- 就職したい/転職したい
- 関節症状の悪化が原因で歩行が難しくなったため、自宅に手すりやスロープを設置したい/使いやすい便器に交換したい
- 関節の保護を目的とした装具を使用したい
- 頭蓋内出血の後遺症、あるいは関節症状の悪化のため歩行補助つえ、または車いすが必要に
- 肩または肘の関節症状が悪化したため自己注射が難しくなった
- 関節症状が悪化して家事が難しくなったためヘルパーを派遣してほしい
- 関節症状が悪化して自己注射が難しくなった
- B型肝炎またはC型肝炎、あるいはHIVの治療が新たに必要になった
こんなとき利用できる! さまざまな助成制度&福祉サービス
血友病の方は、医療費助成のほかにも日常生活において必要な装具や設備に対し、助成制度や福祉サービスの対象となる場合があります。
20~64歳までの方
血友病には関係しない疾患の治療で自己負担額が高額に
医療保険の高額療養費制度
高額療養費制度とは、同一月(1日から月末まで)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、あとで払い戻される制度です。自己負担限度額は所得によって異なります。
事前に「所得区分」が認定された「限度額適用認定証」を発行してもらうことで、医療機関の窓口での支払いが自己負担限度額までとなり、払い戻しのための申請が不要となることもあります。
問い合わせ先:ご加入の医療保険の窓口
関節症が進行したため仕事をセーブしたいが収入が心配
障害年金・障害基礎年金
病気やけがによる障害で日常生活や仕事をすることが困難になった場合の経済保障です。血友病のような先天性疾患の場合は、20歳前傷病(20歳を迎える前に初診日がある傷病)として申請できます。ただし、受給するには一定の要件を満たす必要があります。申請期間は20歳から65歳になる前々日までとなっています。
問い合わせ先:お住まいの市区町村(国民年金課)
関節障害のため働けなくなったが、子どもの養育費が不安
児童扶養手当
子どもの父または母に重度の障害(国民年金または厚生年金保険法1級相当の障害)があると認定された場合には、子どもを養育している父または母または養育者に手当てが支給されます。ただし、支給期間は子どもが18歳を迎えた後の3月31日まで(愛の手帳1~3度程度、身体障害者手帳1から3級程度の障害がある場合は20歳未満)で、所得制限があります。
問い合わせ先:お住まいの市区町村(福祉事務所)
会社員として働いていたが、関節の状態が悪化したため休職することに
傷病手当金
国民健康保険以外の医療保険に加入している人は、病気やけがのため仕事ができない状態になった場合、一定の基準を満たせば傷病手当金を受け取ることができます。支給額は休業1日につき標準報酬日額の3分の2で、支給期間は同じ病気について1年6カ月と定められています。
問い合わせ先:ご加入の医療保険の窓口(国民健康保険を除く)
就職したい/転職したい
身体障害者手帳
企業は雇用の規模に応じて一定の比率で障害者を雇用することが義務付けられていますが、身体障害者の認定を受け、手帳を持っている患者さんはこの「障害者枠」での就職が可能です。職業安定所や障害者就労センターなどであっせんしているほか、障害者向けの求人を出している企業もあります。
問い合わせ先:お住まいの市区町村、ハローワーク、ソーシャルワーカー
関節症状の悪化が原因で歩行が難しくなったため、自宅に手すりやスロープを設置したい/使いやすい便器に交換したい/転職したい
身体障害者手帳のサービス(地域生活支援事業による日常生活用具給付等事業)
障害者手帳を取得していると、手すりやスロープ、洋式便器への取り換え、ドアから引き戸への交換、滑り防止などを目的とした床材の変更など、自宅での生活動作などを円滑にするための住宅改修に対する給付制度を利用できます。
問い合わせ先:お住まいの市区町村(福祉事務所)
関節の保護を目的とした装具を使用したい
医療保険で治療用装具として作成
治療用装具として作成する場合は、いったん装具業者に代金を支払う必要がありますが、医療保険から7割が払い戻されます。
問い合わせ先:ご加入の医療保険の窓口
身体障害者手帳のサービス(自立支援給付)で補装具として作成
職業、その他日常生活の能率の向上を図ることを目的とした補装具を購入(修理)する場合、その費用のうち原則9割が支給されます(所得制限あり)。
問い合わせ先:お住まいの市区町村
頭蓋内出血の後遺症、あるいは関節症状の悪化のため歩行補助つえ、または車いすが必要に
身体障害者手帳のサービス(自立支援給付)で補装具として作成
職業、その他日常生活の能率の向上を図ることを目的とした補装具を購入(修理)する場合、その費用のうち原則9割が支給されます(所得制限あり)。
問い合わせ先:お住まいの市区町村
肩または肘の関節症状が悪化したため自己注射が難しくなった
訪問看護サービス(先天性血液凝固因子欠乏症等医療給付制度)を利用
先天性血液凝固因子欠乏症等医療給付制度では、利用する訪問看護ステーションを申請することで、自己負担なく訪問看護サービスを利用することができます。まずは主治医にご相談ください。
20歳以上の方が利用できる医療費助成
関節症状が悪化して家事が難しくなったためヘルパーを派遣してほしい
身体障害者手帳のサービス(自立支援給付)を利用
身体障害者手帳を取得していれば、申請により自立支援給付のうち介護給付としてヘルパー派遣のサービスを利用できます。
問い合わせ先:お住まいの市区町村
関節症状が悪化して自己注射が難しくなった
介護保険の訪問看護サービスを利用
40歳からでも、両側膝関節または股関節に著しい変形を伴う変形性関節症の患者さんは、介護保険の訪問看護サービスを利用することができます。
問い合わせ先:お住まいの市区町村
B型肝炎またはC型肝炎、あるいはHIVの治療が新たに必要になった
先天性血液凝固因子障害等治療研究事業の医療費助成制度/ウイルス性肝炎の医療費助成制度
肝炎については、血友病とは関係ない場合は治療費の一部が自己負担となりますが、関係する場合には先天性血液凝固因子障害等治療研究事業で助成される可能性があります。また、ウイルス性肝炎の医療費助成制度を利用できる場合もあります。血液凝固因子製剤の投与に起因するHIV感染症の治療費については、先天性血液凝固因子障害等治療研究事業により自己負担額は0円となります。
まずは、主治医またはソーシャルワーカーにご相談ください。