血友病の方、並びに関係者の皆さまへ
本コンテンツでは、血友病の方が医療機関の受診時や日常生活を送る上で利用できる主な制度を紹介しています。医療福祉制度は複雑で、ここに紹介されているものがすべてではなく、また、自治体やご加入の医療保険によって手続きや申請方法が異なる場合もあります。
また、同じ血友病の方でも、同じ制度が利用できるとは限りません。
症状・病状・障害・年齢・地域などに応じて利用できる制度は変わりますので、詳細はかかりつけの医療機関のソーシャルワーカー、または各制度の窓口にお尋ねください。
健やかな毎日を過ごすための参考になれば幸いです。
荻窪病院 ソーシャルワーカー
谷内 智男 先生
日本の医療保険制度
日本では、病気やけがをしたときにだれでも平等に医療を受けることができる「医療保険制度」があり、ほぼ100%の人が医療保険、いわゆる「健康保険」に加入しています。
公的医療保険には健康保険、国民健康保険、後期高齢者医療制度の3種類があり、それぞれ加入の対象が異なります。
医療保険 | 加入の対象 |
---|---|
健康保険 (職域保険:被用者保険、各種共済組合、船員保険など) |
会社などで働く人や公務員、船員などとその家族 |
国民健康保険(地域保健) | 自営業者など |
後期高齢者医療制度 | 75歳以上の高齢者と65歳以上の障害者 |
さらに、特定の病気などについては、医療費の一部または全額を公費で負担する公費負担医療制度があります。血友病も公費負担医療制度の対象疾患に指定されていることから、血友病の方は医療保険と公費負担医療制度により自己負担なく血友病の治療を受けることができます。
血友病の治療における医療費の助成制度
日本の公的医療保険制度では基本的に、かかった医療費の7割※を医療保険が負担し、その残りを利用者が窓口で支払います。しかし、血友病の医療費は高額になることが多いことから、血友病の方が経済的な心配をせずに血友病の治療を受けられるよう、国や自治体が医療費の助成制度を定めています。この制度を利用することにより、自己負担なく血友病の治療を受けることができます。
※0~6歳の未就学児及び一部を除く後期高齢者は8割
血友病は治療を受ける方の年齢により、対象となる医療費助成制度が異なります。
満20歳未満の方(18歳以上は新規申請の対象外)は、特定疾病療養制度※1により、医療費の自己負担が1カ月1万円となり、これらは小児慢性特定疾病医療費助成制度※2により助成され自己負担なく治療を受けることができます。詳しい情報はこちら
満20歳以上の方(手続きが必要)は、特定疾病療養制度※1により、治療費の自己負担が1カ月1万円となり、これらは先天性血液凝固因子障害等治療研究事業※3により助成され自己負担なく治療を受けることができます。詳しい情報はこちら
各制度の利用には申請が必要です。詳細は自治体によって異なりますので、各自治体にお問い合わせください。
- ※1 加入している医療保険の窓口で申請し、「特定疾病療養受療証」を交付してもらいます。
- ※2 保護者の住所地の保健所などに申請し、「小児慢性特定疾病医療受給者証」を交付してもらいます。
- ※3 本人の住所地の保健所などに申請し、「先天性血液凝固因子障害等医療費受給者証」を交付してもらいます。