定期補充療法とは

2024.07.18

監修

聖マリアンナ医科大学 小児科学 講師 山下 敦己 先生

定期補充療法とは非出血時に欠乏する凝固因子を長期間にわたり定期的に補充する止血管理法です。中等症~軽症の患者さんは重症患者さんと比較して出血頻度が少なく、関節障害の発症も少ないため、定期的に凝固因子を補充することで重症患者さんを軽症化し、出血および関節障害を減少させることを目的として開始されました。今では重症患者さんだけでなく、一部の中等症や軽症の患者さんにも行われています。開始時期によって一次定期補充と二次定期補充に分類されます。
・一次定期補充
重症の血友病患者を対象に 2 歳未満あるいは最初の関節出血後(2 回目の関節出血以前)に定期的に凝固因子製剤の注射を開始し、これを長期間行うことにより関節症を未然に防止しようとする方法
・二次定期補充
一次定期補充療法の定義を満たさないが、定期的に凝固因子製剤の注射を開始しこれを長期間行う方法
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